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寺院概要
春光院の由緒




当院の具名は安楽山春光院浄土寺。史料によれば、建久九年(1198)に浄土宗二祖聖光上人によって建立されたとされる(『蓮門精舎舊詞』第十八冊[浄全続18・238頁]、『浄土宗寺院由緒書』[増上寺史料集第五巻・456頁])。しかし、聖光上人の行状をたどれば当地に足を踏み入れたとは考えられず、後にその法系を次ぐ者が勧請開山したものと考えられる。

当院に残る過去帳によれば天文十二年(1543)観蓮社経誉吟公上人が中興開山とあり、一時衰頽していたものを吟公上人が開山したものと思われる。

しかし『相模風土記』によると、文明十年(1478)2月15日、太田道灌が境内の菊川天満宮に灯籠を寄進したとあり(現存)、この当時春光院がすでに存立していたことは間違いない。

また一説には鎮守富士浅間大明神の夢告によって開立されたとも伝承されるが、往昔酒匂川の水害のため堂宇および諸記録を失ったために前史を知ることはできない。

江戸期に記された史料をみるに、知恩院直末とあり、また数寺の末寺を有していたことが分かる。江戸期以降、地域の中核寺院として栄え、今日に至っている。




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